送信されたデータが確実に相手側に届いたかどうかを確認するために、各セグメントに対して「確認応答(Acknowledgment)」を返す。
ACKフラグがセットされたパケットは、相手側から送られてきたデータに対する受信確認を行うために用いられる。
接続確立(3ウェイハンドシェイク)後は、すべてのパケットにACKフラグが含まれる。
PSHフラグとは、送信側が「このデータはため込まずに、すぐにアプリケーション層へ渡して欲しい」という意図を示すもの。
これにより、受信側は受信バッファにため込んだデータをすぐに上位層へプッシュ(転送)する。
下記2つのシーケンスは同じ意味になる。
右図では4の後にBからACKフラグのみが送信されているが、これはネットワークの状態(遅延ACKアルゴリズム)、またはB側のデータ準備状況に
応じた実装の違いで見られることがある。
下記のシーケンスは誤り。接続確立後はすべてのパケットにACKフラグが含まれなければならないため、4にはACKフラグがないといけない。
(1) アクティブモード
サーバー側が「アクティブ(能動的)」に接続を開始するモード。古くからある標準的な方式。
クライアント側のファイアウォールで「外からの接続」がブロックされることが多く、通信エラーになりやすい。
一方で、サーバ側で開放するポートが20と21に限定できるというメリットがある。
パッシブモードと異なり、データコネクションに使用するポートは限定できず、クライアントで1024〜65535のすべてのポートを
開放する必要がある。
制御用コネクション: クライアントからサーバ(ポート21)へ接続
データコネクション: サーバ(ポート20)からクライアント へ接続
(2) パッシブモード
サーバー側が「パッシブ(受動的)」に待機し、クライアントから接続するモード。現在の主流となっている。
接続はすべて「クライアントから外(サーバー)へ」向かうため、クライアント側のファイアウォールに邪魔されにくい。
一方で、サーバ側でデータコネクション用に一定数のポートを開放する必要がある。
開放するポートは、サーバソフトの設定で指定可能(例:50001〜59999に限定する)。
制御用コネクション: クライアントからサーバ(ポート21)へ接続
データコネクション: クライアントからサーバ(ランダムなポート)へ接続
ゲーム中に画面にノイズのような横線が表示される場合、GPUとディスプレイで表示に同期ズレ(ティアリング)が発生していると考えられる。
下記2点の設定を見直すことで、ティアリングは解消することができる。
(1) ディスプレイ(TV)の設定で"ゲーミングモード"を有効にする。
(2) GPUやゲームの設定で"垂直同期(VSync)"を有効にする。
※ゲーミングモードとは、ゲームプレイに最適化された表示設定を適用し、表示の遅延を減らす機能。
| 設定項目 | 用途 | 有効時 | 無効時 |
|---|---|---|---|
| DNR |
古いDVDや低ビットレートの動画など、元の映像にノイズが多い時 暗いシーンが多い映画で、ザラザラした粒状感が気になる時 |
暗いシーンのザラザラした粒状感が減る 肌や壁などの細かい質感が少しぼやける 動きの速い場面で残像が出やすくなる 全体的に柔らかい印象になる |
細部のディテールがくっきりする ノイズもそのまま見える 動きの速い場面での残像が減る 表示の遅延が少なくなる |
| MPEG NR |
ストリーミング動画でビットレートが低い時 古い録画番組など、映像の圧縮artifactsが目立つ時 |
低ビットレート動画の四角いブロックノイズが減る 文字の周りのモヤモヤが軽減される 細部が少し溶けたように見えることがある 映像処理が増えるため、遅延が増えることがある |
文字やUIがくっきりする 細部のディテールはそのまま 表示の遅延が少なくなる ゲームでは最も自然な表示になる |
| Adaptive Luma | 映像鑑賞で明暗を自動最適化したい時 | 画面輝度が自動で変動する | 輝度が安定する |
| SDR to HDR | HDR非対応コンテンツをHDR風に見せたい時 | コントラストや色域が拡張される | 元のSDR表示が維持される |